本日、iOS及びAndroid向けに配信予定だった任天堂のスマホアプリ、「ポケモンGO」は延期となりました。
「ポケモンGO」、日本での20日のサービス開始を延期=報道
(ロイター通信)
提携予定である日本マクドナルドの社内メールが2ちゃんねる上に流出した事が原因の一つでもありますが、記事内には
「日本での解禁をめぐって事前の騒ぎが過熱し、ゲームの提供に過大な負担がかかる恐れがあるため」という証言が記されています。
「事前の騒ぎ」とはどんな物で、誰によって引き起こされたかご存知でしょうか。
このブログを読んでくださっている方なら最初からお判りでしょうが、この騒ぎを起こした者、つまりはポケモンGOの配信を延期させたのは、他でもないまとめブログだったのです。
◆ポケモンGO配信デマの拡散
今更説明するまでもないでしょうが、ポケモンGOはスマートフォン上で位置情報サービスを使用してポケモンの捕獲、育成、他プレイヤーとの交換やバトルが楽しめるアプリです。
日本以外の欧米諸国では既に配信されており、連日のようにそのニュースが伝わってきます。
しかし、これまでにポケモン公式側からは日本における正式なリリース日は公開されていませんでした。これに目を付けたのがまとめアフィブログです。
海外で配信が始まった頃から、Twitterやlivedoorブログ等で「ポケモンGO攻略まとめ」や「ポケモンGO速報」といった、いかにも流行に便乗した糞みたいなアカウントやブログが便所コオロギかイナゴのように大量発生し、今この時にも増加を続けています。
(お疑いならTwitterで「ポケモンGO」とアカウント検索してみて下さい)
先週あたりから、
「ポケモンGOが今日(明日とか●●日等の場合もある)配信決定!」といったデマをその凄まじい量のまとめアフィが拡散し、大混乱が起きました。「ポケモンGOデマ」と検索すれば当時の混乱がわかるでしょう。
「たかだかまとめブログ程度で騒動が起こるかよ」と思われる方もいらっしゃるでしょうが、動物医療センター等の福祉施設では「ポケモンGOのプレイは控えてください」といった張り紙を用意する等の対応に追われ、脳科学者の茂木健一郎氏等の著名人もこのデマに反応しています。もしかしたら、今この記事を読んでいる方の中にもこのデマを信じてしまった人もいるのではないでしょうか。
そして、拡散した情報がデマだとわかると即座に手のひらを返し
「配信決定は悪い奴が流したデマだよ!気を付けてね!」と吹聴した張本人がしらばっくれました。
以下にその例をご紹介します。
↓約3時間後
▲これはいわゆる「まとめアンテナ」の新着記事一覧。デマ拡散のすぐ後に別のまとめアフィが新しいデマを撒いている事がよくわかります。
先も述べましたが、ポケモン公式ツイッター及びGOの公式サイトでは当時リリース日時について全く公開していません。
「緊急速報」はまだしも、
「確定」や「確実」といった記事タイトルは内容に関わらずそのまとめブログ管理人自らが決めています。広告収入の為にこのような集客性の高い煽り文句で人々を焚き付けていたのです。
これらのデマに踊らされてゲームフリークの増田氏のブログに暴言を書き込む者も多数現れ、更にTechCrunchによるリークについてもまとめアフィが焚き付けて拡散し、「事前の騒ぎの過熱」によってポケモンGOの配信は延期となりました。
増田順一公式ブログ・Pokémon GOについて
◆再び踏みにじられた故岩田社長の想い
ところで、この「ポケモンGO」が昨年亡くなった岩田聡社長が取り組んでいたプロジェクトだった、という事をご存知でしょうか。
複数のニュースサイトで取り上げられていますが、岩田社長は開発元のナイアンティック社を支援し、このアプリ開発に取り組んでいた事が明かされました。
ポケモンGO好発進の影に故岩田氏の力「見ていてください」
(Bloomberg)
以前記事でご紹介しましたが、任天堂の新しいソフト等を社長やディベロッパーが「直接!」紹介する「Nintendo Direct」は元々ゲハ系のまとめアフィがデマを拡散して情報がきちんと伝わらない事を懸念した岩田氏が始めた試みでした。
ゲームの情報をわかりやすく、正確に、素早くユーザーへ届ける—―—
岩田社長の強い想いは、まとめアフィによって氏の死後再び踏みにじられる事となりました。
◆日本版リリースが遅れた真の理由?
日本でのリリースが遅れ、具体的な配信日時を発表しなかったが為にアフィカスが起こした今回の騒動。しかし何故ポケモンGOの配信日時を公開しなかったのでしょうか。
その原因の一つとして言われているのが、
"PokémonGO"という商標に異議申し立てがなされて登録が拒絶され、それによって審査があった為にリリースが遅れた、という説です。
実際に検索してみると、確かに審査中となっています。
商標出願・登録情報「Pokemon」
恐らくこれが原因なのではないでしょうか。
ちなみに、他のゲハ系まとめブログではこういった企業的な事情には一切触れず、
「日本人特有の『新しい物は批判するが世界中で流行っている物はやりたがる』という国民性が原因」という根拠となる情報ソースのない説を殊更に取り上げています。
『ポケモンGO』なぜ日本での配信は後回しなのか→日本の国民性「新しいものには批判が強い」「流行ってるものには甘い」等が原因?
(オレ的ゲーム速報@刃。もちろんリンク先はWeb魚拓ですのでご安心ください。)
◆今後私達はどうすればよいのか
ここまでデマが拡散したのはまとめブログのせい、という事も勿論ありますが、それ以上にまとめブログを盲目的に信じ込んで拡散範囲を拡大させた
情弱まとめアフィチルドレンユーザーの責任もあります。私たちがこの情報を信じなければ、今頃日本中でポケモンGOがプレイされていた事でしょう。
今回の教訓を活かす事で、このような悲劇的な事態は避けられます。
・まとめブログをお気に入りやブックマークから外す
・宣伝用のTwitterアカウントを迷惑行為の通報、スパム報告をしてブロック
・気になる情報があれば公式サイトや関連する企業について調べる
等々、自分で出来る対策はたくさんあります。
今回の事件をきっかけにして、まとめブログから決別してみませんか?
3. 無題
事の元凶の元凶を考えると5大アフィカスにたどり着くんだろうな